ナビの北海道旅行記2005 | パート3 |
7月19日 | |||||
早めに就寝しただけあって、早朝から目覚めた。6時に起床してシャワーを浴びて一服してテレビをつける。 「そうか、今日はまだ平日なんだっけ!」俺はあと2日休みがあるんで曜日が判らなくなりそう。 食堂に行って朝食を摂る。まあ〜安いホテルなので文句は言えないけど、、、生タマゴがあるのでお願いしてもらった。これさえあれば俺は何もおかずはいらないもん。でもご飯は美味しかったね。 一旦部屋に戻って今日の予定を立てる。今日はフェリーで帰るので17時過ぎには苫小牧に到着しておきたい。そんでもってお昼は新得で蕎麦を食べたいなあ!そうなると、 「何処かの牧場でもいこうか?八千代牧場、十勝牧場、、、いいねえ〜十勝牧場で決まり!」 んでもって気になった場所に立ち寄ればいいや! |
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んでは出発。音更大橋を渡って行く。市街を抜けると一気にローカルムードになってきた。で、どこかのガイドブックに載っていそうな白樺並木が続く道。 「うわ〜これって綺麗じゃん。」時期柄なのかな?車がいない。これってメジャーじゃないのかな?そのまま走って行くと十勝牧場の事務所に到着。ここは民間の牧場ではなく 「独立行政法人の施設なんだって!」つまり牧場なんだけど、牛さんや馬さんを放牧しているのではなく改良を目的としているとのこと。だから、関係者以外立ち入りを規制していて何処でもいける訳でもない。そのまま指示通りに展望台をめざす。 |
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展望台に向かって走って行くんだけど。深ジャリなんで怖いのなんのって、、、 「前輪取られたらコケちゃうよ。みっともないし!」 何とか牧場の頂上らしき場所に到着。十勝牧場展望台だって! 「な〜るほど!たしかに広大だわさ!」 |
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50台位止められる駐車場にはだ〜れもいなくて俺のバイクだけ!もろ貸切状態。晴れているけど風がとっても心地よい。久しぶりに芝生に寝転がる。 「あ〜至福の贅沢。今日帰るんかあ〜もう1日欲しいなあ!」それならばここでユックリ寝ているんだけど、、、。そうもいかないか!20分ほどの昼寝?をして出発する。結局だ〜れも来なかった。ところが帰りが地獄。深ジャリは変わらないんだけど、すんごい下り道。 「俺ってこんな坂道登って来ていたんだ!だからバランスが悪かったのね!うわ〜怖い!」今頃気が付いても遅い。とにかくジャリの一番少ない場所を選んで走っていく。もう車線なんか関係ないけど、対向車が来たら止まって待ってればいいや。で、コケないでやっと道道に出られた。あ〜良かった。 |
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国道に入ると神田日勝記念館の看板を発見。近くらしいので行ってみる。ここは道の駅に併設された美術館とのこと。 そう思いつつ入館料を払って、まずは入口のビデオを見る。その方は東京生まれで戦時中に疎開のため鹿追町にやってきたとのこと。農業のかたわら趣味で絵画を始めた。ところが、お金がないのでカンバスを買うこともできずベニヤ板に描いていたそうな!やがて全道的に有名になったんだけど病が彼を侵しはじめて32歳という若さで亡くなったという。 「さすがに そんな方 俺って知らなかったっす!」 入口で馬らしきデザインがあるのは病魔と戦い続けて最後に書き終わることなく逝ってしまった最後の遺作となってしまった絵画とのことなんだそうだ。 「知っておいてよかった〜。多分何だこりゃ?なんて感じていたかもしれないもん。」俺だってこれくらいの学習はできるもん。ってんで展示室に入る。 一部はカンバスでの作画だけど、殆どがベニヤ板で描かれている。あまり美的センスは持ち合わせていないけど何となく神田日勝って人が何を言いたかったのかが判るような気がする。もちろん勝手な想像ではあるけれども。結構時間をさいて見させてもらった。こんな観光もいいもんだね。 |
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外にでて、ついでに道の駅に行ってみる。 「何かこの先情報がないかな〜」って思ったんで!そこでアイスを発見。こんなに暑くちゃ食べない訳にはいかないよね。ここって単純にバニラとかチョコレートだけのアイスじゃなくて提携している何軒かの牧場の牛乳を使用したアイスを売っていた。 ちょっと悩んだんだけど藤田牧場のとうきびアイスをチョイス。すんごい美味しい。今日も暑いもんね。 |
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ついでじゃないけどフランクフルトもオーダー。これもマスタードやケチャップだけじゃなくてチリソースや山賊焼きソースなんてのが用意されているので面白そうなんで買っちゃった。ちょっとずつソースをかけて味の違いを確認。んん〜チリソースって美味いじゃん。ならば全部タップリかけてやろう! 「うじゃ〜!!か、辛れ〜!み、水がほ、欲しい!」ってんで水を飲みながら、やっと落ち着いた。ちょっとやりすぎちゃった! でも全部かけても美味しい!多分ソースを一気に舐めちゃったからかな?あんまり何個も食えないから、ここらでいいか! |
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それでは新得で蕎麦を食べるためにそろそろ出発しなければ!国道で一旦十勝清水に出て新得に向かう。んん?カーブで原則してた時左側で何台かの車が止まっていた。 「んん?何なの?あなた達!」て見るとポリ容器に水を詰めていた。 「あ?湧水なのかな?」ってんで停車。たまたまさっきの道の駅で買ったポカリスエットの飲みかけのペットボトルがあるので入れながら飲んでみる。うん!美味い。 |
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バイクって体を露出して走っているから汗をかいても知らないうちに走行風で蒸発するんで、気が付いた頃には脱水症状になりかねない。俺ってそこそこ飲みまくっちゃった。 「多分 知らないうちに体は水分を欲していたのかな?」でも、ここは何だろう?不動明王の湧水ってだけで何も看板がないんだもん。スピードだしてたら間違いなく通過していたかもしれない。まあ。隠れたスポットなのかな? |
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新得駅前に行って、駅前を歩いていた人に声をかけて、蕎麦屋の場所を聞いてみる。 「ちょっと郊外なんだけども「そばの館」ってのがあるョ!」って教えてもらった。新得蕎麦っていったら北海道ではそこそこ有名なはずなのに、 「何で駅前通りにたくさんないんだろう?」てっきり何軒も店があって味比べをしているものと思っていたのに。 5分ほど走って「そばの館」に到着。目の前には蕎麦の白い花が咲いていてすんごく綺麗!店内に入ると機械化されているとはいえ石臼で蕎麦を引いている。へ〜凄いね! |
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平日だったこともありテープルを一人独占させてもらって、天ぷらザルソバと蕎麦めしをオーダー。 「シンプルですっごく美味いっす!俺ってやっぱり日本人だわさ!」 それに蕎麦めしってのが、とても美味しく感じられた。何と言うかな?普通のご飯なんだけど蕎麦の実が入っていて軽い塩味でまとめられている。ちょっと量的には多かったんだけど完食。 「あ〜ごちそうさまでした!」ノンビリしているとTAKEさんから電話が入った。昨日、何から何までご馳走になって申し訳なかったので、あらためてお礼を言わさせていただいた。今日はこれから狩勝峠を経由して金山湖でも撮影して日高、夕張を経由して苫小牧に戻ろうと思うので、その話をさせてもらったんだけど、新得ならば他にも美味しい蕎麦屋があったそうな!あ〜残念!まあ〜何時の日かのお楽しみだね! |
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食後に蕎麦の花を観賞してから出発する。ここから狩勝峠までは、そんなに遠くない。約20分ほど緩やかな坂道を走って峠に到着。 「んん〜空が怪しいなあ〜特に富良野側!やだよ!最後に合羽なんて!」だけど峠は綺麗な景色だとあらためて感じさせられた。名勝地だけあって秋の紅葉は素晴らしいのかもしれない。さすがに俺でも紅葉までは見ることは無理かな?だから今の景色を赤く染まったようにイメージをダブらせるくらいしかできないけど。 かなり遠くを望む。多分阿寒湖辺りは昨日と同じ大雨なのかな? 「雲が真っ黒だもん。ツーリングライダーにはお気の毒だね。」 |
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峠を降りて金山湖方面に行こうかな?って走っているとポツポツ! 「うわ〜降ってきちゃった。頼む!お願いだ!このまま止んでくれ!」ってお願いするも空しく本降りになってきちゃった。仕方がない合羽着よう。こんなに降ってきちゃ金山湖も無理だ?じゃ、トマム経由でショートカットして早めに苫小牧に行こうか!それも一案だよね!最終日でトラブってもイヤだし。 峠を下ると蒸してきた。暑いなあ!さっきまで根室本線と並走していたかと思ったら急に立派な高架線が並走してきた。JRの石勝線だ。そばにはあちこちで道路の建設工事をやっている。そうか、道東自動車道の夕張ー十勝清水間の工事が行われているんだ。もしもこれが開通したら道央と道東の大動脈となって発展していくことは間違いないな! |
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だけど、自然の破壊だけは極力避けて欲しいなあ!知床の自然遺産はそのためになったようなもんだし ここは知床ではないけど、人間だけのものじゃないからねトマムを過ぎて占冠に向かう途中左側に何やら看板があったので停車!「不思議な泣く木」だって! 「なんだろうって文面を読んでみる。」この木はニレの木なんだそうな! 道路工事のさまたげになるため何度かこのニレの木を伐り倒そうとしましたが、ノコギリの刃をあてるとうめくような泣き声が聞こえてくるためどうにも果たせませんでした。以下略! ふ〜ん!そうなんだ。よくよく昔話では聞くかもしれない。けど、この木がそうなのね! 「これからも近代化に注意して見守っていてくださいね!」って思った。そんでは出発。ここは道路工事は頻繁に行われているのでダンプが多い。それによくすれ違う。占冠から日高に抜けて夕張をめざす。日高までくれば雨は上がったんだけど、いやいやこの先夕張まで雨が降らないという保障もないから、そのまま走ろうか! |
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峠を越えてやっと楓までやってきた。ここではさすがに雨も上がって晴れているので、休憩がてら合羽を脱ぐ。もう今回のツーリングで着る事はないでしょう!もっとも本州はわからないけどね!近くの夕張メロン直売所で缶コーヒーを買いながら一昨年廃止になった楓駅を散策する。 「あ〜駅舎は取り壊されちゃったのね!」 ホームと線路こそ残っているけど、これも残るのかな?もっとも、ここは保存なんていう状況ではないから仕方ないんだけど、丁度特急が通過していった。183系だから「特急とかち」かな?何事もないように通過していった。 これも時代なのかもしれないね。誰からも知られることなく、今後一部のマニアにしか通じない場所になっていくのだろう。弧線橋でノンビリすると風が気持ちいい。合羽着ていただけあって蒸れた体が落ち着く感じで心地よい。 十分涼を取った後メロン農家に向かう。このメロン農家は俺が北海道のフィナーレを迎える最終日に殆ど立ち寄る場所。大きな夕張メロンを格安の料金で売ってくれるんで有り難く寄らさせていただいている。いつものように家の前でバイクを止めて 「ごめんくださ〜い」、、、、、あれ?留守かな?出来る限り待っていようか?昨年の経験上、最悪17時までだったら何とかなるもんね。と、ハウスの中から 「いらっしゃ〜い」って奥さんとご主人が現れた。バイクが入って来たんで、そろそろ来たねえ!って話していたそうだ。俺もそうなんだけど、このご夫婦も俺が来るともう少しで8月なんだなあ〜って感じるらしい(何でやねん)今年も数個のメロンを持ち帰りで貰ってフェリーで食べようか!なんちゃって! ご主人に 「ここんとこネズミ捕りが多いから気をつけてね!」ってご指摘。ほら!また捕まった!って言うのでなんだろうと思ったら、 「ウチに来る時見なかった?真ん前でネズミ捕りやってるの!ほら!ピピィ!って笛の音がするでしょ!」そうか帯広方面から来たから判らなかったかな? 「でも、この先国道はどこでもやってるから絶対速度出しちゃだめだよ!」ってアドバイスを受けた。さすがは地元の意見ほど確かなものはない。十分お礼を言ってメロン農家を出発。ちょっとお金を奮発しちゃったんで銀行でもあったらお金引き出していこう。って思ったら新夕張市街でセブンイレブンを発見。以前は無かったはずなのに銀行ATMが設置されているらしい、こうなれば使い方は十分知っているからそこで引き出す事にする。 「走っていて便利になったなあ〜」って感じていたんだっけ! さあ、あとは苫小牧までまっしぐら。ほとんどの車は高速で夕張ICに向かってしまい、俺が先頭になっちゃった。一応ローカルだからメーター読みで80kmを少し下回った位の速度で走ればいいでしょう!って思っていたんだけど、、、 ピピピィ!! ぬわにぃ〜赤いハタ持ったオッサンが飛び出してきた。 「うっそ〜俺かよ! マ!マジですか?」記録紙を見させられて24kmオーバーだそうな! 「イナズマ号のメーターの誤差も素晴らしい位正確じゃん!なんて言ってられないよ。」ったく。ここまで来たらいくら悪態をしたってどうにもならない。素直に切符切られてあげました。このあと言うまでもなく安全運転で先頭を走るのは避けるようになりましたです。ハイ! 「でも、、、やっと俺も!北海道デビューしちゃいました!せめて青切符だったのが救いだけど!」 |
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結局安全運転で苫小牧まで走ったものの距離が少なかったので、そんなに時間もかからずフェリーターミナルに到着。受付で手続きを済ましてバイクを移動。他にバイクがいないのでどうしようかな?って思っていたら案内放送で 「バイク1台、中に入ってくださ〜い」って言われ俺じゃん!って事でフェリー内部に。もう15台位のバイクが入船していたんだ。 荷物を降ろすことなくタンクバックとヘルメットだけ持参で船内に。そう、あとでジタバタしたくなかったんで帯広のホテルを出発する前に着替えの下着やスエット位はタンクバックに移動しておいたんだ。だからバイクから降りたらすぐエントランスに行ける。これって何回も利用していると心得てしまうから凄い。 |
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今日の部屋はA寝台。そう太平洋フェリーだけにあるクラスで、早い話カプセルホテルって訳。開放型B寝台(一般的に言う2等寝台)でもいいんだけど、エアコンやテレビがあるのが気に入ってる。 それでいて1500円アップならばA寝台をチョイスしてしまう。出航前に船内の風呂に入って汗を流す。 「最高っす!これってとっても気持ちいい。何だか全ての疲れをここに出す感じ」そう、一般旅客やトラックドライバーが乗り込み終わる前に利用すれば広々しているんでこれも前に憶えたんだ。視界がコンビナートしか見えないのが残念ではあるけれど。 |
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まだ出航前なんだけどラウンジに行っていつものビールと枝豆で旅行の成功を一人で乾杯。 「ここの生ビールの大ナマはとてつもなく大きいから大好きっす!満足満足」しばしほろ酔いしながら、ミニシアターに行ったり歌謡ショーなどで時間を潰してみるものの、やっぱり横になりたいんで、自分の別途に向かう。んでもって、いつの間にかzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz |
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本日の走行距離205km | |||||
7月20日 | |||||
早めに爆睡したためか、6時過ぎに目がさめた。ベッドから起きだして缶コーヒーでも買ってから外を見に行く。 「わお〜今日も天気!気分がいいなあ!」ソファーに座っているといつの間にかうたた寝してしまった。7時から朝食の時間なのでレストランに向かう。900円とちょっとお高いけど美味しい朝ごはんは満足できる金額だ。 |
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9時30分に仙台港に定刻に着岸。船内は暑いんで大型トラックなんかはエンジンかけているんで排気ガスが臭い臭い! 「ゲホゲホ!苦しいよぉ!」 ゲートが開いて何とか開放された。本来は暑いはずなんだけど、ちょっと外気温が低く感じられた。 |
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折角なので船をバックに記念撮影。 「とうとう仙台に来てしまったんだなあ!このまま高速で帰ろう!」 ライダー何台かと一緒に船は出るものの、気が付いたら高速に乗ったのは数台しかいなかった。 「みんな何処行ったんだろう?」それにしても暑くなった。本州独特の蒸した温度が体に染みる。 とりあえず雨も降らないようだし途中1回の休憩だけで帰れそうかな? |
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途中那須高原サービスエリアでガス補給をしつつ昼食を摂ろう。レストランに入って、、、 「牡蠣丼だって!う、うまそ〜!」そういえば今回北海道で牡蠣は食べていなかったっけ!北海道では厚岸が牡蠣で有名だけど、 「今回は何も食べないで走っていたっけなあ!」 |
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まあ、栃木県で食べる牡蠣は多分輸入品か良くて宮城産だろうけど、それでも美味しかった。こうなると、厚岸で牡蠣めしの弁当でも買っておけば良かったかな?って後悔みたいなのがあるんだけど、それも思い出かもしれない。それに、また行く事になるからね。 栃木県から群馬を経由して埼玉県に入る。そう、利根川を渡ると、 「あ〜帰って来たんだなあ〜」って実感する。そして久喜ICで一般道に入って15時頃にやっと自宅に戻る事になった。今年のツーリングも無事帰ってくる事ができた。相棒のイナズマ君!今年も世話になったな!ユックリ休んでいいからね!って心の中でねぎらいの言葉を投げつつシートカバーで覆ってやった。お疲れ様でした。END |
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本日の走行距離396km | |||||
編集後記 | |||||
いつも行きなれている観光地ではなくて、意外と通り過ぎてしまう観光地。今回はそれを主題に考えて走ってみました。やっぱりいいもんです。ガイドブック等に記載されているような観光地では設備も土産販売など充実してますが、その分観光地らしくなくなってきているんじゃないかな?って感じる時があるんです。 ちょっとマイナーな場所では静かだし人の喧騒もないし。自分的に、より自然を楽しませてくれるような感じがしました。 そして、、、、今回初めて速度違反で切符を切られてしまいました。やっと、これも北海道デビューしちゃいましたね! でも楽しいツーリングでした。さてさて来年はいかがなるか? なが〜い旅行記お読みになり有難うございます。 |
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